住宅の特徴

 お施主様が定年退職し実家にUターンするために相談に来られた家は、長年、住人不在で、一部屋根が抜け落ちた大正時代に建てられた築九十年の住宅であるが、先人の大工棟梁が建てた家は、構造材、木製建具、ともに希少価値のある建物であり、お施主様の想いれもあり、全面リフォームを提案した。
 改修前は二階建て住宅であったが、今の生活スタイルに合わせ平屋建てに、屋根を下げて明り取りのトッププライトを採用し、小屋裏物置の採光及びリビングの天井まで光井戸で自然の明かりを取り込み、古民家らしさが醸しだされた。
 水回り付近は水漏れのため構造躯体が良くなかったため、基礎補強をはじめ耐震補強・動線の改良・風の流れ・バリアフリー化など、全面改修とした。
 伝統工法と最新設備のコラボにより古民家が再生し、先代末裔まで繋がる住宅をコンセプトにしたものである。

リフォーム後の感想

 祖父母の代から受継いだ90年余りの古民家のリフォームをお願いするにあたり、解体かリフォームかで吉岡建設さんへ相談する処から始めました。
 胸中には小さい頃から思い出のある大黒柱や梁など、先代からの軌跡を何とか上手に今に表現して頂くよう吉岡さんへお願いして出来たものです。
 年月を経て黒く燻された旧土間の天井や大きな梁などを基本に座敷の床の間、透かし彫り、壁は漆喰、既設の旧建具を可能な限り使用していただきました。大変満足しています。工事の過程では吉岡建設、社員様はじめ関係者様、関係各位にご協力、頂き大変感謝申し上げます。

改修前・改修後

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